関係代名詞は、2文に分かれて状況を示している状態から、1文にまとめる働きがあります。
ある文の主語や目的語に対して、さらに状況を詳しく説明する文を付け加えるために使われるボンド、と表現することもできます。大雑把ではありますが、例とともに見ていきましょう。
関係代名詞の省略 例1
例えば、次の2文でとある状況を表しているとします。
This is a book.
I bought the book in the book store last night.
関係代名詞を使ってこれら2文を1文にまとめると、
This is a book that I bought in the book store last night.
これは、昨夜書店で購入した本です。
that は "This is a book" の book を詳しく説明(いつ、どこで購入したのか)しています。
そして、後続の文(I bought the book in the book store last night.)の目的語(この例では the book)が関係代名詞となる場合、この関係代名詞は省略することが可能です。関係代名詞を省略した場合、次のようになります。
This is a book I bought in the book store last night.
関係代名詞の省略 例2
同じように、次の2文を考えてみましょう。
I have a friend.
The friend is living in Thailand.
関係代名詞を使ってこれら2文を1文にまとめると、
I have a friend who is living in Thailand.
私には、タイに住んでいる友達がいます。
関係代名詞 who は "I have a friend" の "a friend" を詳しく説明(どこ出身か)しています。
そして、後続の文(The friend is living in Thailand.)の主語の後に be 動詞が続く場合、この関係代名詞と be 動詞はセットで省略することが可能です。関係代名詞と be 動詞を省略した場合、次のようになります。
I have a friend living in Thailand.
関係代名詞の省略 例3
もう一つ例を挙げてみます。
Portable skills will help you find a new job.
The portable skills were gained through training.
関係代名詞を使ってこれら2文を1文にまとめると、
Portable skills which were gained through training will help you find a new job.
トレーニングで身につけたスキル(手に職)は、君が新しい仕事を見つけるのに役立つでしょう。
関係代名詞 which は "Portable skills" を詳しく説明(どうやって身につけた)しています。
そして、例2と同じく関係代名詞と be 動詞のセットは省略することができるので、次のように書き換えることができます。
Portable skills gained through training will help you find a new job.
関係代名詞の省略形は、非常に多くの場面で使われます。一見するとどこまでが意味のまとまりかが分かりにくい印象ですが、慣れることで意味のまとまりを適切に切り分けられるようになります。少しずつ練習していきましょう。