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【すべて教えます!】WordPress による会員サイト作成方法

2022年8月12日

会員サイトを作る方法を考えた場合、大きく分けて次の3つがあります。

  1. 独自にウェブサービスを開発する。
  2. 会員サイト提供サービスを利用する。
  3. パッケージソフトウェアを利用して構築する。

1はある程度のソフトウェア開発スキルが必要となります。また、2や3と比べて時間もかかります。2は、契約を済ませれば会員サイトの運営を開始できますが、カスタマイズ性はあまり多くを望むことができません。3のパッケージソフトウェアを利用する方法、特に、WordPress を利用することで、1よりも簡単に、2よりも自由度の高い会員サイトを構築することができます。

ということで、ここでは3の方法で会員サイトを構築する方法をご紹介します!難しいプログラミングは必要なく、本稿の手順に従って作業を進めれば実現できます。

WordPress サイト構築

WordPress サイトの構築がこれからの方は、まずはサイト構築を行いましょう。次のページの手順に沿って、済ませてしまいましょう。レンタルサーバーにはロリポップを利用しています。

【ロリポップで簡単】WordPress サイトの構築方法 | Water Margin

会員サイトを構築する上で必要になる機能

WordPress を用いて会員制サイトを構築する上で、追加で必要となる機能は、「ユーザー管理」と「記事や画像ファイルへのアクセス制御」です。それぞれ、無料のプラグインを利用して実現していきます。

ユーザー管理

ユーザー管理には、WP-Members Membership プラグインがおすすめです。

WP-Members Membership プラグイン – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

おすすめの理由

WP-Members を利用することで、ユーザー登録フォームの生成、ユーザーへのメール連絡といった機能を、WordPress サイトに簡単に導入することができます。

記事や画像ファイルへのアクセス制御

アクセス制御には、PublishPress Permissions プラグインがおすすめです。

PublishPress Permissions: Control User Access for Posts, Pages, Categories, Tags – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

おすすめの理由

PublishPress Permissions を利用することで、管理者ユーザーと一般ユーザーで、機能へのアクセス権を制御できるようになります。一般ユーザーが他のユーザーの投稿や画像・動画などのファイルにアクセスできないように制御でき、複数ユーザーが共存して1つの WordPress サイトを利用することができるようになります。

それでは、ここから実際に、会員制サイト構築を進めてきましょう!

WP-Members Membership プラグインのインストールと設定

インストール

WordPress ダッシュボードから、「プラグイン」>「プラグインを追加」の画面に進み、「WP-Members Membership プラグイン」をインストールします。

インストール後、プラグインを有効化します。

「WP-Members Membership プラグイン」インストール後に、次のような表示が出た場合、「Opt-in to our security and feature updates notifications and non-sensitive diagnostic tracking.」にチェックを入れて、「プラグインの設定を完了する」ボタンをクリックして設定を保存します。

次のような画面が出れば OK です。

プラグイン設定

プラグインの設定は4つです。

設定1

ダッシュボードの「設定」>「WP-Members」に進みます。「WP-Members オプション」>「オプション設定」>「コンテンツ」>「コンテンツの制限」で、「投稿」を「制限しない」とします。

設定2

「WP-Members オプション」>「オプション設定」>「その他の設定」>「確認用リンク」で、「Send email confirmation link on new registration.」にチェックを入れます。

これら二つの設定が終わったら、「更新設定」ボタンをクリックして変更内容を保存します。

設定3

ユーザー登録フォームで、ユーザーに入力を求めるフィールドを選択します。デフォルトではユーザー登録フォーム上で非常に多くの項目を入力する設定になっていますので、「ユーザー名」、「メールアドレス」、「パスワード」に減らします。「ユーザー名」、「メールアドレス」については必ず表示されるフィールドとなるため、「フィールド設定」画面では「パスワード」フィールドのみを有効化することになります。

不要なフィールドの解除は、「編集」をクリックします。

続いて、「表示」と「必須入力項目」のチェックを外し、「変更を保存」をクリックします。

この要領で、他のフィールドについてもフィールドの解除を行います。

加えて、「Password」についてはデフォルトで必須フィールドに含まれていないので、必須フィールドとなるように変更します。

↓ 最終的に、「Password」のみにチェックがついた一覧表示になります。

設定4

ユーザー登録後にユーザーに送られる、確認メールの本文に少し修正を加えます。[confirm_link] というショートコードの前に、WordPress サイトのトップページ URL を加えます。(あなたのWordPressサイト)部分は、ご自身の URL に置き換えて記入ください。本文の修正が終わったら、画面下部の「変更を保存」をクリックして変更内容を保存します。

WordPress 設定

そして最後に、WP-Members Membership プラグイン自体の設定ではありませんが、WordPress 本体の設定を通じて、新規に登録されるユーザーの権限変更を行います。デフォルトでは「購読者」となっており、記事の投稿ができないユーザー権限となっています。「投稿者」に変更し、保存します。

ユーザー登録画面の作成

WP-Members Membership プラグインが提供する機能を用いて、ユーザー登録画面を作成しましょう。固定ページ上に、ユーザー登録画面を作成していきます。

固定ページの作成

まずは、固定ページを新規追加します。

固定ページの編集

固定ページの編集画面が開きますので、タイトルを「ユーザー登録」とします。本文には、次のコードをコピー・ペーストします。

[wpmem_form register]

<p>ユーザー登録が完了し、サイトへログイン済みです。</p>
<p>記事の投稿は<a href="https://あなたのWordPressサイト/wp-admin/edit.php">こちら</a>から。</p>

[/wpmem_form]

続いて、「記事の投稿はこちらから。」のこちらに組み込まれているリンク設定を開き、「あなたのWordPressサイト」部分を、ご自身の WordPress サイトの URL に置き換えて、確定ボタン(赤枠参照)をクリックして変更します。これにより、ユーザーが WordPress にログインしている時にユーザー登録ページにアクセスした時には、記事投稿ページへのリンクが表示され、ユーザーが記事を執筆するための導線を作ります。

最後に、固定ページの URL を変更します。画面右側の「固定ページ」タブ > 「URL スラッグ」を "ユーザー登録" から "register" に変更しておきます。("ユーザー登録"のままでもよいですが、ここでは、より短い URL に変更しています。)

これら設定を行ったら、画面右上の「公開」ボタンをクリックして固定ページを公開します。

ユーザー登録の確認

それでは、実際にユーザー登録ができるかを確認していきましょう。

まずは、ユーザー登録画面を開きます。

https://あなたのWordPressサイト/wordpress/register/ (※「あなたのWordPressサイト」部分は、ご自身の WordPress サイトの URL に置き換えてください。)

「新規ユーザー登録」フォームに、「ユーザー名」、「メール」、「パスワード」をそれぞれ入力します。

登録が終わると、次の画面に切り替わりますので、先ほど登録したメールのメールボックスを確認します。

ユーザーログイン

ユーザーは、次の URL でログインすることができます。

https://あなたのWordPressサイト/wordpress/wp-login.php

先ほど登録したユーザー名、パスワードでログインすることができます。

PublishPress Permissions プラグインのインストールと設定

WP-Members Membership プラグインにより、ユーザー登録からログインの仕組みまでを構築することができました。但し、問題が残っています。それは、新規登録ユーザーが、他の既存ユーザーの投稿記事や、アップロードしているファイル・動画などのメディアにアクセスできてしまう点です。他ユーザーにこれら情報が見えてしまうのはサイト運営上良くありませんので、PublishPress Permissions プラグインを導入して、ログインユーザー自身の投稿やメディアのみが表示・編集できるようにアクセス制御を行います。

PublishPress Permissions: Control User Access for Posts, Pages, Categories, Tags – WordPress プラグイン | WordPress.org 日本語

PublishPress Permissions: WordPress 管理画面で他ユーザーのメディアを表示しない方法 | Water Margin

インストール

WordPress ダッシュボードから、「プラグイン」>「プラグインを追加」の画面に進み、「PublishPress Permissions プラグイン」をインストールします。そして、インストール後、プラグインを有効化します。

プラグイン設定

設定は1か所です。「Permissions」>「Settings」>「Core」と進み、「Filtered Post Types」の「メディア」にチェックを付けます。そして、「Save Changes」ボタンを押下して変更内容を保存します。

これにて、他ユーザーの投稿や、メディア(画像・動画など)へのアクセスが制限されるようになります。会員サイトとして運営を開始する準備が整ったことになります!

まとめ

今回は、WP-Members Membership プラグインと PublishPress Permissions プラグインを用いた会員サイトの構築方法をご紹介しました。

WP-Members Membership プラグインではユーザー登録時や、パスワードリセット時などにメールを送信する機能が備わっています。メール本文の修正は適宜行っていただければと思います。

ロリポップレンタルサーバー上での、WordPress 構築方法は、次の記事をご覧ください。

【ロリポップで簡単】WordPress サイトの構築方法 | Water Margin

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