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【実践英語リーディング】スキミングとスキャニングを習得しよう

2019年9月28日

大量の文章から、素早く情報を見つけ出すことで、目的の仕事を素早く終えられるようになりましょう。今回は、スキミングとスキャニングという読み方(手法)を紹介します。

スキミングとは

スキミングは、全体を素早くざーっと読んで、概要を掴む読み方です。複数パラグラフのある文章でスキミングをする時には、文章のタイトルや、パラグラフのトピックセンテンスから、文章全体の大意を掴みます。

スキミングは、大量の文書(例えば数百ページの資料)を短時間で読む、調査対象の概要を掴む、といった状況で活用することができます。

トピックセンテンスとは

トピックセンテンスとは、パラグラフで伝えるべきメッセージの要約文のことです。通常、トピックセンテンスはパラグラフの1文目にあります。(トピックセンテンスはパラグラフの最後に来ることもあります。)

スキャニングとは

スキャニングは、見つけ出したい特定の情報があるかどうかを探す読み方です。短時間で、時間、場所、人数、機能などが記載されているかを探し出します。特定の情報が見つけ出せたらスキャニングは完了です。

では、スキミングとスキャニングの概念が分かったので、続いて実際にこれらをどのようにするのかを説明していきます。

スキミング実践

例えば、英語話者の同僚のために、フランスへの旅行情報を英語で調べてみます。

Google で "trip to france safety" というキーワードで検索を行いました。検索結果から、上位に表示されたいくつかのサイトを開きます。そして各ページのパラグラフ(特に第1パラグラフ)からトピックセンテンスに何と書かれているのか?を確認していきます。

tripsavvy - Is it Safe to Travel to France?

https://www.tripsavvy.com/is-it-safe-to-travel-to-france-1516930

この記事では、第1パラグラフよりも先に、結論として「フランスは全般的には安全である」という説明がなされています。(結論は "France remains a safe contry in general" から読み取ることができます。)

続く第1パラグラフでも、パラグラフのタイトルとトピックセンテンス(第1センテンス)にそれぞれ「安全な国である」という説明が記されています。

Travel.State.Gov > Travel Advisories > France Travel Advisory

https://travel.state.gov/content/travel/en/traveladvisories/traveladvisories/france-travel-advisory.html

このサイトでは、トピックセンテンスとトピックセンテンスの前に出ている注意書きで、危険であることを注意喚起しています。

About-France.com - Is it safe to visit France?

https://about-france.com/france-safe.htm

このサイトでも、パラグラフごとにザーッと目を通していきます。各パラグラフのトピックセンテンスを読んで、欲している情報が記されているかを確認します。トピックセンテンスに重要な情報がなければ、そのパラグラフの残りは読まずに次のパラグラフに進みます。この例ですと、第1~第4パラグラフまでは欲しい情報が書かれておらず、次の第5パラグラフに "In short, yes." と、文章の趣旨を端的に示す情報が現れます。そして第5パラグラフの最終行に、文章全体の要点をまとめたトピックセンテンスを確認することができます。

ここまでのスキミングの結果を総合すると、フランスへの旅行は概ね安全そうな印象です。ただし、旅行に際して注意喚起がなされているサイトもあることから、「とても安全」という印象ではないですね。

スキミングでは、トピックセンテンスをつまみ読みしていくことになるので、感覚として4~5行くらい飛ばしで読むことが多くなります。

スキャニング実践

スキャニングでは、事前に見つけ出したい情報が分かっている時に使います。例えば、下記 URL のカンファレンスに出席することが決まり、カンファレンスの開催場所を確認しておく必要があるとします。

2020 & 2021 NASIG Conference Locations
https://nasig.wordpress.com/2019/04/16/2020-2021-nasig-conference-locations/

全体をざっくりと読んで、欲している情報を特定します。開催場所は日時とセットで記されることが多いことや、"localtion", "held" といった語と共に使われることが多い、などの推測をもとに情報を探し出しましょう。

文章全体を把握はしていませんが、カンファレンスの開催場所を確認(特定)することができました。




ここまで、スキミングとスキャニングの概要と実践方法を紹介しました。調べ物をする時に、ウェブ上のリソースなどを読む時は、スキミングとスキャニングの両方を行っていることもしばしばあります。スキミングとスキャニングという用語よりも、「大意をつかむ」ことと、「特定の情報を見つけ出す」方法がある、というくらいの認識で大丈夫です。

最後に注意点としては、スキミングとスキャニングは素早く大意や特定の情報を得ることができるので、慣れると便利です。ただし、便利が故に読み込むべき文章をこれらテクニックで「読んだ気」にならないように気をつけてください。読み込むべき文章は読み込んでしっかり意味を理解するようにしてくださいね。

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